3-3.パーマはどうしてかかるの? かけすぎるとどうしてかからなくなるのか?

お話は変わって、今度はパーマです。
最近は色々なパーマが出現していますが、
ここでは以前からあるパーマの説明をします。

髪の構造は第一章(1-3.)にかけて簡単に説明していますので、
今一度、第一章をご覧下さい。

パーマがどうしてかかるか、
わかりやすく1本だけの毛髪(直毛)でご説明します。

この毛髪をロットに巻きつけますと、
ロットの外側に当たった面は引っ張られ、その内側は縮まる
「内縮外伸」と言われる状態となり、
外側の主鎖は引っ張られ、内側はちぢこまっている状態です。

ロットから外すと元の側鎖に引っ張られ、直毛に戻ります。

さて、ロットに巻いたままの毛髪に、パーマの1液を塗布します。
パーマ液の役目も第一章(1-2.)にて
ご説明してありますので、ご参照ください。

ここで、皆さんは不思議に思われませんでしたか?

この世の中にアルカリ性のものは沢山あるのに、
なんでわざわざ臭いアンモニアを使うのだろうって。

その理由は沢山あるアルカリの中でも、
アンモニアは早く蒸発します。

髪の中にいつまでもいられては、そのアルカリによって髪、
特にPPTが壊され続け、髪が痛んで都合が悪いからです。

1液が終われば、次はご存知のように2液の塗布です。

2液のブロム酸(PH6程度)が、切られた側鎖を再度繋ぐわけです。
元の切り口は、内縮外伸によってズレていて繋げないため、
他の手近の切れた所と繋がります。この作業が約10分間。

これでロットから外すとパーマがかかったことになります。

パーマを何回もかけると、次第にパーマがかからなくなります。
これは、側鎖を切ったり繋いだりしたときに、

側鎖の切り口が2液によって勝手に近くの切り口と繋がったため、
繋ぎそびれた切り口も出てきます。
するとその余った繋ぎ口は、
繋ぐ能力(側鎖の能力)を失ってしまいます。

そのために、頻繁にパーマをかけていると、
繋ぐ能力を失った所が多くなり、パーマがかからなくなるわけですね。

パーマによって毛髪が傷むのは、アルカリの薬を使うことによって、
主鎖・側鎖よりアルカリに弱いPPTが、
同じくアルカリによって柔らかくなってしまったキューティクルの
欠落したすき間に流失したため、主鎖・側鎖の間にすき間ができます。
(そのすき間が多く出来た状態がポーラスヘアーです)

そのときカラーと同じように水分を与えると、その水分が
ポーラス状のすき間に入り込んでペターっとなり、
乾燥するとフワっと浮き上がるようになります。

PPTが水分を保持しているからシットリとし、
同じくPPTに包まれているケラチンが艶やかな黒髪を保っています。
が、PPTが抜けると、色が赤茶けてきます。

その状態は明るい色のカラーに染めるのに都合がいいのですが、
毛髪は傷んでハイダメージとなっている状態です。

このような状態でアルカリシャンプーでシャンプーをすれば
ますますPPTが流出します。

トリートメント、ヘアパックをして懸命に補修してあげて、
可愛がってあげて下さい。 身内ですもの・・・

そこで、コマーシャル。
ここで我が「みやび」各店のテーマ、

「傷めて補修(補修しても一時的)するよりまず、傷めない事を考える」

が出てきます。
このテーマに沿って21年3月に登場した、

傷みゼロの「ゼロパーマ」です。

企業秘密とかで、得意の ”どうして、なぜ傷まないでかかるか”、
残念ながらお答え出来ませんが、この2年間実施してみて、
傷むどころか毛髪の具合がとてもよくなったとのお言葉をいただき、
現在は、全パーマをご利用戴いたお客様の60%近くまでの方々が
「ゼロパーマ」のご注文を戴くまで成長いたしました。

料金はショートで7,500円、ロングで1,000円増しです。

更に、同じ薬を使用したストレート
「ゼロパーマS」(SはストレートのS)は、
従来と違って、これも毛髪を傷めることないストレートです。

が、従来のような強い熱や圧力を利用しないため、
強い縮毛は完全な直毛にはいささか無理がありますので、
ご了解を頂けるようお願いします。

風になびくような自然なストレートと言えばよろしいかと思います。
料金はショートで10,000円、ロングで1,000円増しです。

その他、「部分ゼロパーマ」「部分ゼロパーマS」の料金設定(約70%)
もあり、部分と申しましても色々ありますので、
その場合、各ご利用店でご相談下さい。

 

(無断掲載をお断りします)

 

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